Q&A(第5回)

こちらは、オンライン授業のためのFDセミナー第5回にいただいた質問に対して、補足説明としてまとめたものです。

【Q1】ミニッツペーパーはリアクションペーパーとは別のものなのでしょうか

授業中(もしくは授業後)に学生に記述させるという意味では同じものとなります。用途や目的によって呼び方が変わります(ミニッツペーパーは、もともとは文字通りミニッツで書ける程度の文章量を求めるものです)。他にコメントペーパーなどと呼ぶ場合もあります。こういった学生による活動は、単なる感想や質問事項だけでなく、学んだことや得たことなどを含めたサマリーを記述させることで定着を促すことに効果的であると考えられています。第3回でとりあげた宮原版大福帳などもこれにあたります。

【Q2】Web File Server を使えば、動画配信は可能ですか

Web File Serverに動画をアップし履修学生だけがアクセスできるように設定することは可能ですが、これはYouTubeのようなストリーミング配信とは違い、学生が動画ファイルを自分のデバイスにダウンロードしてから視聴するという形になります。データ量が多い場合は、ダウンロードにかかる時間やパケットが相当量になり、学生への負担となるので注意が必要です。
本学では、LMSへの直接の動画アップロードは禁止していますが、YouTubeやGoogleドライブにアップし、それのリンクをLMSに掲載することによる動画配信は認めております。なお、この場合はストリーミング配信となります。これらのやり方については、第4回の資料や動画をご参照ください。

【Q3】反転授業を行うと授業外の学修時間がかなり長くなると思われます。本来の高等教育における学びということで考えると素晴らしいと思うのですが、一方で、アンケートなどを見ると学生の負担感の高さに授業外学修の長さも挙げられていました。授業内容にももちろんよると思いますが、そのあたりはどのような程合いとするのがいいなど、アイデアはありますか

単位制度の考え方から言えば、2単位では90時間(1単位45時間)学修することが想定されており、このうち授業時間は30時間ですから、予復習や課題への取り組みで60時間、つまり15週で考えると4時間の授業外学修を行う必要があります。ですので、これを超えない範囲での反転授業における授業外学修時間の長さは問題ないということができます。どの程度の授業外学修時間を負担に感じるかは学生によって異なりますが、もし制度上、あるいは学修内容の重要性という観点から見た場合に適正と思われる範囲の時間設定である場合は、その授業外学修時間の必要性を丁寧に学生に説明することも大切かと思います。おそらく現在、行われている反転授業を見ても、この時間を超えるものはないかと思いますから、その点での納得感は得られる可能性があるのではないかと考えます。
※学びには学生のモチベーション(動機づけ)も大切ですので、そこを踏まえた説明やサポートは求められます。(ご興味のある方は、高等教育開発センターにて別途実施しているインストラクショナルデザインの教員研修等にご参加ください)。

話は少しそれますが、もし反転授業をやってみようとしたとき、絶対に避けていただきたいことがあります。それは、事前に視聴してもらったり取り組んでもらったりしたことと同じことを授業の冒頭で改めて行う(確認する、説明する)ことです。これを行ってしまうと、学生が「どうせ授業で先生が確認・説明してくれるので事前学修はしなくて大丈夫」と考えるようになってしまい、反転授業とならなくなってしまいます。反転授業を行う際は、心を少し鬼にして、そこは学修してきたとして進めてください。最初は、慣れない学生も出てくるかもしれませんが、途中から目に見えて効果が出てくるはずです。ただ、やはりここでも動機づけは重要で、自分事になっているかどうかは、授業への参加を続けるかどうかの判断にも影響を及ぼします。反転授業をいきなり始める前に、興味関心を喚起し、授業に関わらせ、自分事にしてもらう、そのような工夫も必要かなと思います。

【Q4】リアルタイムで、かんたんなアンケートなど、学生たちの意思確認をする方法にはどのようなものがありますか

ZOOMの場合は投票機能があります。Googleフォームを活用する手もいいと思います。
その他ですと無料で使用できるオンラインクリッカーなどを使うと良いかもしれません。
【無料で使えるオンラインクリッカー】
・clickest(http://www.clickest.net/ja/index.html)※90分間50名までが無料
・Clica(https://www.digital-knowledge.co.jp/product/clica/)※事前登録が必要
・respon(https://respon.jp/)※回数制限あり

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