こちらは、オンライン授業のためのFDセミナー第6回にいただいた質問に対して、補足説明としてまとめたものです。
これまで教員が評価してきたことの多くが学生相互評価の具体例になると思います。ただし、学生相互評価を行う場合は何点か注意が必要です。例えば、学生発表(個人/グループ)の評価で考えた場合、学生に対して観点別のチェックリストを用意すること、評価の仕方について説明を行うこと、評価の練習を行うことなどが必要となります。さらに課題の評価の場合は、先に挙げたことに加えて、どのように課題を学生と共有するかも考える必要があります。本学だとWebFileServerの活用が一案として考えられます。
クリッカー機能を提供するシステムです。使用にあたりアプリケーションを必ずインストールする必要はありません。一般的には、PC/スマホともにブラウザから使用することができます。ただし、スマホ向けに専用アプリを用意していることがほとんどです。専用アプリをインストールしてもらうことで、視覚的にも機能的にも効果のある使い方ができる場合が多いので、利用にあたっては検討する価値はあると思います。
なお、ZOOM以外のそれぞれの具体的な機能についてはそれぞれのホームページをご確認ください。
【無料で使えるオンラインクリッカー】
・clickest(http://www.clickest.net/ja/index.html)※90分間50名までが無料
・Clica(https://www.digital-knowledge.co.jp/product/clica/)※事前登録が必要
・respon(https://respon.jp/)※回数制限あり
簡単な具体的な例でいうと「授業の中で説明していないことを課題として出す」です。
一般的な言い方をすると「授業ではAとBを教えます。AとBを組み合わせることで答えられるCという課題を出します。これによって本質的な理解を求めることができます。」です。
その課題を取り組むために間接的に必要な知識や調べ方などについては授業の中で扱い、それを駆使して(組み合わせて)課題に取り組んでもらう仕掛けです。これは、知識を暗記するのみでは解答できず、それら知識を実際に使って解決する(解答を導き出す)ことが求められます。これによって本質的な理解につなげることができます。
これは、オンラインだからという話よりも、むしろファシリテーションスキルの話になると思います。確かにブレイクアウトルームを複数作ると教員からは見えないグループが存在するのでやりにくさはあるかと思いますが、それは大人数の対面授業でも同じことが言えると思います。一つのやり方としては、ブレイクアウトルームを回る際、話が盛り上がっているルームについては、(その盛り上がりの話が本質的な議論かどうかの判断はせずに)すぐにスルーして次に移ります。1クリックで次のルームに移れるので対面授業よりは回りやすいかもしれません。そして静かなルームがあった場合は介入を試みますが、最初に確認することは「今なぜ静かなのか?」です。これは、「静か=うまく議論ができていない」と誤解することを防ぐためです。議論には静かな時間が必要な時もあるからです。
いずれにしても、対面授業と同じ介入の仕方で効果をあげることはできます。
投票機能とは異なります。ZOOMで出席者を確認したい場合、ブラウザからZOOMのマイアカウントに入り「レポート」→「用途」→「参加者」から取得できます。
具体的な方法につきましては、第4回のQ&Aの「【Q1】参加者リストをダウンロードすることはできますか」をご確認ください。
※第4回Q&A:https://ctl.teikyo.jp/fd/others/onlinefd/qa4/
一般的に、一方向の講義型対面授業90分の教材をそのまま動画にした場合、半分ぐらいの時間になると言われています。つまり、一方向の講義形式でオンライン授業90分講義を行うと、対面授業の倍近い情報量を入れることが可能であるということになります。ただし、これはあくまで情報量という観点での話です。情報量を増やすことで、学生が集中力を保てなくなったり情報過多による疲労を起こしたりと逆効果になる可能性があります。講義で扱う内容や対面授業時の学生の様子等から総合的に適切な情報量を検討いただくことがよいかと思います。
本学では、オンラインによるテストの場合、以下の点についてお願いをしています。
・事前の試行実施
・学生環境のトラブルを想定した対応方法の策定と学生への周知
・余裕をもったテストの実施時間の設定
1点目と2点目がしっかりと準備できている場合は、3点目の実施時間については、ある程度限定的でも問題ありません。試験時間については、問題数や設問の内容、回答方式によってもかなり変わるため一般的というものはありません。一方で、1点目と2点目が難しい場合は、それ相応の時間確保が必要です。
詳細な内容は、2020年7月13日に教務グループから発信されたお知らせ「LMS[課題やテストの機能]を利用した試験実施における注意事項」をご確認ください。